111A9

心臓腫瘍について誤っているのはどれか。

  1. 粘液種の頻度が最も高い。
  2. 粘液種は左房に好発する。
  3. 粘液種は脳塞栓の原因となる。
  4. 原発性腫瘍は転移性腫瘍より頻度が高い。
  5. 原発性悪性腫瘍の5年生存率は約80%である。

参考サイト

答え

5>4

注 4について、転移性腫瘍が40倍程度多いとする論文があり、誤りの選択肢と考えられます。しかし、5はそれより明らかに誤っている選択肢と考えられます。

解説

心臓腫瘍

  • 他の臓器と同様に心臓にも腫瘍が発生します。頻度的には、全剖検例の0.1%以下と稀な疾患で約70%が良性腫瘍、30%が悪性腫瘍といった割合です。良性腫瘍の中では、最も多いものが粘液腫で良性腫瘍の約半分、全心臓腫瘍の3割強を占めます。したがって心臓腫瘍というとまず粘液腫を考えます。
  • 有茎性で心臓内のどこにでも発生しますが、左心房に発生するものが3/4を占めます。
  • 悪性腫瘍には、原発性のものと転移性のものがありますが、原発性の悪性腫瘍は、悪性中皮腫、肉腫、悪性リンパ腫がほとんどです。いずれも予後不良で、悪性中皮腫は若年成人に発症することが多く一年以内に死に至ります
  • 転移性心臓腫瘍とは、心臓以外の他臓器原発悪性腫瘍の心臓への転移のことですが、全悪性腫瘍の10~20 %が心臓へ転移すると言われています。

心臓粘液種

  • 腫瘍の一部や、腫瘍表面についた血栓が肺や全身に送られて脳梗塞や肺梗塞などを引き起こす可能性もあります。